視点

構造改革路線がもたらしたもの

〜ライブドアショック、耐震強度偽装問題、米国産牛肉輸入再停止〜

ホリエモン逮捕内外に衝撃

 1月23日、ライブドアの堀江貴文社長はじめ幹部4名が証券取引法違反容疑で逮捕されました。  六本木ヒルズにあるライブドア本社や堀江氏の自宅などが家宅捜索されてから1週間という異例の早さで逮捕されたことに多くの人々は衝撃を受けました。このニュースは海外まで報道され、内外の関心を集めています。
 家宅捜索後ライブドア株は下落し始め、時価総額は昨年末には約8000億円だったのが、23日には2685億円にまで下がりました。わずかの期間に約5000億円も下がったことになります。
 堀江氏は家宅捜索を受けた後、自分がひらいているブログ(日記風サイト)に「身に覚えはない」と書き込み、逮捕後も「自分は法に触れることはしていない」と語っています。

米国産牛肉輸入再停止

 米国産牛肉は、2年間の輸入停止措置が解除され、昨年12月16日から輸入が再開されていました。
 しかし、米国産輸入牛肉に海綿状脳症(BSE)の特定部位である脊柱が混入していたことが確認され、1月20日、再び米国産牛肉は輸入が停止されることになりました。
 政府は、昨年末に米国産牛肉輸入解禁を踏み切った際に「生後20か月以下」「異常プリオンが蓄積されやすい脳などの特定危険部位を除去」の2点を条件としました。
 輸入再開の条件をアメリカの牛肉輸出業者が厳守することが重要なポイントになっていたにもかわらず、特定危険部位が除去されていないという初歩的ミスをおかしたことをアメリカのジョハンズ農務長官が謝罪しました。
 日本の消費者は、米国産の牛肉を輸入することに不安を感じていました。マイボイスコムが12月1日から5日にかけて実施したアンケートによると、約6割の人が輸入再開にたいして不安と答えています。
 政府がいち早く米国産牛肉の輸入を解禁したことについて、見切り発車ではなかったかとの批判の声もあがっています。

構造改革路線、市場原理主義は人々の生活を破壊する

 建築物の耐震強度偽装問題が明らかになり、多くの人々は住宅の安全に対する不安を感じています。
 耐震強度偽装問題、ライブドアショック、米国産牛肉の輸入再停止と、この間報道された問題は一つ一つが別々の問題ではなく、共通性があるといえます。
 それは、政府の主張する構造改革路線、市場原理主義が強力にすすめられた結果もたらされたということです。
 構造改革路線は、「小さな政府」「官から民へ」をスローガンに日本の政治、経済構造をアメリカ型に変えていくことを意味しています。
 政府は日本が今までとってきた伝統的なやり方を全部転換し、外国資本が日本国内で事業展開できるように規制を緩和しました。
 また、国が責任をもって進めることを民間に委託して、経費を節減してきました。
 民間に委託することにより儲けることが至上命題になり、人々の生活や命の大切さが二の次にされてきたのです。
 ライブドアのように企業買収(M&A)を重ねることによって資本を膨張させていくのではなく、健全な企業活動をして信頼を勝ち取っていくのが本来のやりかたです。
 一連の問題は構造改革路線、市場原理主義は、多くの人々の生活を破壊してしまうことを示しています。
 日本の政治、経済を人々の生活を守る方向に転換させていかなくてはなりません。