視点

中国で大規模の反日デモ

〜日本政府は過去を反省し、侵略策動をやめるべき〜

国連安保理常任理事国入りに反対

 4月9日、北京市北西部海淀区で日本の国連安全保障理事会常任理事国入りや教科書問題に反対して、中国人の若者ら約1万人が抗議デモをおこないました。
 デモ参加者は、「日本製品は買うな」「釣魚島(日本名、尖閣諸島・魚釣島)からでていけ」と書かれたプラカードや横断幕などをかかげ、「小泉首相の靖国神社参拝反対」などとシュプレヒコールをあげました。
 翌10日には、中国広東省の省都・広州市では約2万人、香港に隣接する深[土川](シンセン)市では約1万人の大規模なデモがおこなわれました。
 一週間後の16日には、上海で2万人、杭州で1万人規模の反日デモがおこなわれ、他天津、遼寧省瀋陽、深[土川](シンセン)、香港、アモイなどでもおこなわれました。
 東莞では日系工場前で、工場労働者を含む約2000人が「歴史の改ざん反対」などとスローガンをかかげて反日デモをおこないました。
 この数年、小泉純一郎首相の靖国参拝問題などで高まりつづけてきた反日感情が、最近の日本の国連安保理常任理事国入りの動きや国境問題などにより一気に噴出したものといえます。 

国境問題再燃の背景

 3月16日、島根県議会が2月22日を、「竹島の日」とする条例を制定しました。島根県議会の条例制定を契機に日本と韓国のあいだで、国境問題が再燃しています。
 「竹島」は韓国に近い日本海に浮かぶ、2つの小島と周辺の数十の岩礁からなる総面積0.23平方キロメートルの無人島です。
 韓国では昔から「独島(どくとう)」と呼んでいました。独島が韓国固有の領土であることは、歴史的にも明らかです。
 韓国の人々は、今回島根県議会が定めた条例にたいして、かつての侵略戦争を反省しないばかりか現在も侵略の野望をむきだしにした許しがたい行為であると憤っています。
 3月31日、韓国の国連大使が日本の国連安全保障理事会常任理事国入りに反対することを表明しました。
 日中関係、日韓関係だけではなく、日ロ関係も緊張してきました。日中間で、「尖閣諸島」の領有権をめぐる国境問題が浮上したことにより、いったん沈静化していた北方諸島の領有権問題がふたたびもちあがり日本とロシア間にも緊張が生じています。
 日本が日韓、日中、日ロ間で国境問題を再燃させている背景には、いま日本政府が準備をすすめている憲法改悪の動きがあります。日本政府は自衛隊を軍隊と規定し、集団的自衛権を合法化し、いつでも海外において軍事活動をおこなえるようにしようとしているのです。
 憲法を改正するには、衆参両院議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し、国民投票の過半数の賛成で承認されなければなりません。政府は、「憲法改正」を求める世論をまきおこすために周辺国とのあいだで対立をあおり、自衛隊が海外で軍事行動をおこなう必要があると国民に納得させようとしているのです。
 4月22日、小泉首相はアジア・アフリカ会議で日本の過去の侵略と植民地支配を謝罪した演説をおこないましたが、同日、超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の80名が靖国神社を参拝しました。韓国のメディアは「口だけの謝罪は無意味」と批判しました。
 日本がアジアの近隣諸国と良好な関係をきずくためには小手先の戦術ではなく、過去の侵略戦争について心から反省し謝罪しなくてはなりません。
 中国や韓国政府は日本と協調していくことを願っていますが、日本政府が反省しないので自国民とのあいだでジレンマに陥っています。心からの反省と謝罪のみがアジアの人々から信頼され、日本が発展していく道です。