世界で孤立を深めるアメリカ

ファルージャ市民に米軍が無差別攻撃

 1月2日におこなわれたアメリカ大統領選でブッシュ大統領が再選された直後から、「テロ掃討作戦」という名目で、ファルージャを中心にイラク全土でアメリカ軍による攻撃が強まっています。  この攻撃によりイラク市民が無差別に殺され、高齢者や女性、子どもたちを含む約2万人の市民が避難民となってファルージャ近郊に移動しています。また市内には戦闘による数多くの負傷者が、手当てをうけられないままに残されています。
 罪なきイラクの人々を殺傷し、多くの避難民をつくりだすアメリカの攻撃には何の正当性もなく、決して許されることではありません。

強まるアメリカへの批判

 小泉首相は11月9日、アメリカ軍によるファルージャへの総攻撃について「成功させないといけない」と支持する発言をしています。
 しかし、世界の人々はアメリカの暴力によるイラク支配、罪なき市民への無差別殺りくを強く非難しています。
 これまで事態を見守っていたイラク国内の聖職者団体なども反米感情を強め、来年1月にひかえた国民議会選挙をボイコットしようとする動きもあります。
 またイラク駐留米軍がファルージャへの大規模掃討作戦を計画していることに関して、アナン国連事務総長が10月31日付でブッシュ大統領らに異例の警告書簡を送りました。
 アメリカはイラク戦争、とくに最近のファルージャ攻撃により、ますます世界からの孤立を深め、行き場をなくしています。

自衛隊はイラクから撤退すべき

 イラク特措法にもとづく基本計画に定めた自衛隊の派遣期限は12月14日です。
 共同通信が11月3日に実施した全国世論調査によると、イラクで活動している自衛隊の派遣期間を延長することに63.3%が「反対」と答え、「賛成」の30.6%を大きく上まわっています。自衛隊イラク派遣をめぐっては「賛成」53.2%、「反対」38.2%だった4月中旬調査結果と比較すると、賛否が逆転していることがわかります。
 また小泉政権の対米協調路線にたいしても、「見直すべきだ」が64.2%を占めたのにたいして、「続けるべきだ」は31.2%となっています。今年四月の同調査では見直し派が57.1%で、対米外交の再検討を求める意見も増加しています。

破綻するアメリカ経済

 アメリカは、2001年9月の同時多発テロで深刻な景気後退に陥りました。その後大型減税と連邦準備制度理事会(FRB)の歴史的な超低金利政策などにより、景気はようやく持ち直したかのように見えましたが、増大するイラク戦費などで、今年の財政赤字の対国内総生産(GDP)比は4%近くと過去最悪が予想され、今年の貿易赤字も過去最大ペースで推移しています。また原油価格は1バレル=55ドルを突破し高値となっています。
 アメリカの巨額な財政・貿易赤字と原油高は、ドル急落や金利高騰をまねき、国際金融市場を混乱におとしいれかねません。
 財政と貿易の「双子の赤字」という火種をかかえたアメリカの経済は、今後急速に減速し破綻する可能性があります。

アメリカ追随姿勢をやめ世界の国々と協調を

 平和な世界で仲よく助けあって生きることを願う人々の思いに反する理不尽なアメリカの戦争策動は長つづきせず、遠からず破局を迎えるでしょう。
 一方日本も、イラク戦争前まではイスラムの国々から平和の国として高い評価を得ていましたが、自衛隊をサマーワに派遣することにより、アメリカに追随する国として評価が急速に失墜しています。
 日本はアメリカに追随して他国の人々を殺すことに加担するのではなく、世界の人々と協調し平和な世界をつくることに貢献しなければなりません。